PTA機関紙「はじめのいっぽ」発行と保護者会員の声

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足利市立東山小学校PTAでは、「はじめのいっぽ」という機関紙の発行が開始されました。

2024年7月2日付発行の第1号では、PTAのお金の使われ方の簡単な説明と、Google Formsを通じたPTA改革のためのご意見・ご感想の募集について書かれています。

PTA会員からのご意見・ご感想を集めるために準備されたフォームを見ると、匿名でもよいとされてはいるものの、保護者氏名、児童氏名、学年を入力するボックスがあり、できれば個人を特定したいという意図が感じられます。

また、集まったご意見は、PTA本部内でのみ共有するとともに、一部ニュースレター等で公開する場合があるそうです。

足利市立東山小学校PTA改革プロジェクトでは、保護者会員の皆様からのご意見・ご感想をお聞きするための方法としては、「はじめのいっぽ」に記載されているような方法は不適切であると考えております。

その理由として、

  • PTA活動に積極的に関わりたいと思わない保護者会員が意見・感想を提出する可能性は低い。
  • PTA活動に積極的に関わりたいと思う一部の保護者会員の意見が集まりやすいため、集まった意見・感想が保護者会員の総意と乖離しやすい。
  • 匿名で意見・感想を提出できるが、Google Formsの仕様が分からない保護者にとっては、個人が特定されるのではという不安がある。
  • 結果が公表されないためPTA本部が結果を恣意的に使うことができる。
  • 関係者からの意見・感想と、関係者以外からの意見・感想を識別することができない。

などが考えられます。

PTA運営は、一部の本部役員や会員の意向のみによってその方向性が決定されるべきものではなく、できる限り全会員の声を反映して民主的にその方向性が決定されるべきものです。

そこで、当プロジェクトでは、全PTA会員を対象として、定期的に匿名で紙面によるアンケート調査を行い、その集計結果を全PTA会員に公表する方法を提案しております。

この方法であれば、PTA本部が用意した方法と比較して、

  • PTA活動に積極的に関わりたいと思わない保護者会員からも意見・感想を集めることができる。
  • PTA活動に積極的に関わりたいと思う一部の保護者会員の意見ばかりが集まることを防止し、集まった意見・感想が保護者会員の総意と一致しやすい。
  • Google Formsのようなインターネットを使用した方法と比較して、「個人が特定されるのでは」という不安がない。
  • 結果が公表されるためPTA本部が結果を恣意的に使うことを防ぐことができる。
  • アンケート用紙の枚数や連番を管理することができるため、関係者からの意見・感想と、関係者以外からの意見・感想を識別することができる。

などの利点があります。

一見すると、インターネットを利用した方法の方が「改革」のイメージに合致するかも知れませんが、紙面によるアンケートの方が実情には合っているのです。

実は、以前に当プロジェクトのメンバーが学校側及びPTA会長、副会長に対して、PTAのあり方についてのアンケート調査を自費で行わせて欲しいとの申し入れを行いましたが、その後にPTA本部からの返答はなく、事実上アンケート実施が却下されたという経緯があります。

つまり、PTAの仕組みを考慮し実情に合った方法を提案した一般会員の意見は取り入れられず、PTA本部役員だけで考えた本部にとって恣意的に運用しやすい方法が採用されたことになります。

PTA本部がどれだけ改革を進めようとしたとしても、旧態依然たる体制の中でPTA活動を続けて来た本部役員たちには、現状を俯瞰し、客観的な分析のもとに適切な目標を設定し、ブレークスルーを見つけてイノベーションを起こすことは難しいでしょう。

これが昔から続くPTA本部の限界です。


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